風水学 風水鑑定

近い将来起こるとされる「地磁気反転」の影響を風水学的に考察

 昨日は春分の日にも関わらず、全国的な荒天でしたね。ウメサンは神奈川県内にて風水鑑定でしたが、電車で向かう途中、横浜駅を過ぎたあたりから降雪となり、現場においては、200m先は海という沿岸地域だったため、風雪がかなり強く、羅盤測定も難儀でした(^^; きっと開花したばかりの桜もびっくりしたのではないでしょうか。
 さて今回は掲題について、風水師の立場から考えてみました。
 昨年11月のことですが、テレビのニュースを見ていたら、地質年代に「千葉」の名称が用いられることになりそうだとキャスターの方が話され、えっ、どういうことなのか?と興味津々と見入ってしまいました。
 千葉県市原市の地層は、77万年前~12万6000年前(中期更新世)を代表する地層であると、国際地質科学連合の作業部会が内定したということでした。正式認定となれば、中期更新世が「チバニアン」(ラテン語で「千葉時代」)と命名されるということで、地球の歴史を分類する地質年代に「千葉」の名前が刻まれることになり、初めて日本にちなんだ名称が付くという、めでたい話でした。
 なぜこの地層のある千葉県の名称がつけられるのかというとこの地層には、『地磁気反転(地球のN極とS極が最後に逆転すること)』の痕跡がはっきり示されていることが決め手のようです。『ポールシフト』と言われる場合もありますが、直訳すると北極と南極が反転、すなわち地球が現在と上下反転する意にとらえてしまいます。そうではなく、磁極が反転、すなわち南北逆転するということです。地球内部では磁北極から磁南極へ、地球外部では磁南極から磁北極へと磁力線が流れていますが、磁北極と磁南極が反転すると、この磁力線の流れが逆になるということです。
 ご存知のように磁極は地軸上にある北極、南極とは一致せず、ずれた位置にあります。北磁極は北緯約81度カナダ北方のエルズミーア島付近、南磁極は南緯約64度、南極大陸のインド洋沖合に2017年現在はあり、年々10km、大きい時は数十km動いているのです。
 風水では、羅盤の中央(天池という)にある指南針による南北を基準としますが、上記からわかるとおり、(磁南)は一定ではなく移動しているのです。 ヨーロッパの航海記録によると、江戸時代初期の東京湾近海の磁北は、真北を基準として約8度東に偏角していましたが、年々西へと磁北は移動し、19世紀初頭にはほぼ真北と一致し、その後さらに西に動き、現在では東京で約7度、西に偏角しています。これを気象学では「永年変化」と言います。(下グラフは「1600年以降の東京(江戸)における永年変化グラフ」で、気象庁HPhttp://www.kakioka-jma.go.jp/knowledge/mg_bg.htmlより転載)

磁気偏角の永年変化グラフ

それではこのまま動いた場合、どうなるのか?誰しもそのことが気になりますね。
 気候学者や地理学者によると、ここ200年の間に、地球磁場は急激に弱まっているということです。(下グラフは、ここ200年間における「地磁気の全磁力遷移グラフ」で、気象庁HPhttp://www.kakioka-jma.go.jp/knowledge/mg_bg.htmlより転載)

地磁気の弱まり方を示すグラフ

 以降、カラパイアHPの2016.1.09の投稿記事 http://karapaia.com/archives/52208971.html
を参照して、考察したいと思います。(イラストも転載させていただきました。)
 この記事によれば、このままいけば予想よりも大幅に早く地球の磁極が反転し、今までコンパスの磁針に赤く塗られていた部分の先は磁北を指していたわけですが、南を指すようになる「地磁気反転」が起きる可能性がでてきており、地球内生命体は何らかの被害を受ける可能性があることをNASAが警告しているというのです  地球の地磁気の強さは常に変動しながら、数百万~1千万年の周期でN極とS極が反転する「地磁気反転」が起きているということです。ネアンデルタール人絶滅の引き金になったのも、この地磁気反転の影響によるものだと唱える気候学者もいるというのです(◎_◎;)
 NASAが推進する火星探査計画MAVENの主要計画者であるブルース・ジャコスキー氏は、地磁気反転が起きた場合、太陽から発せられる有害な放射線を防ぐ地磁気がおよそ200年の間消えてしまうと説明しています。

宇宙線から地球を守る地磁気図

 これは火星の大気の99%と、原始的な生命が存在したかもしれない海とが失われた原因を説明するにあたり、発表されました。太陽系の開闢(かいびゃく)以来、数10億年に渡り、火星は太陽風にさらされ、その大気が剥ぎ取られてしまったのだというのです。
 地磁気反転が起きる前兆として、地磁気が急激に弱まり、地磁気が弱まれば、太古に火星で起きたように、地球の大気もまた太陽風によって剥ぎ取られてしまうことが予測されるというのです。とは言え、幸いなことに、200年間で生命の維持に不可欠な大気が完全に消えることはないとのことです。  
 同じく火星ミッションに関わるマイケル・マイヤー氏は、原始の太陽は現在よりもはるかに強力であったにもかかわらず、火星の大気を吹き飛ばすまでに数10億年かかっており、それでも1%は残されていると付け加えているとのことです。少しは安心ですね。
 ですが、太陽風から地球を守る地磁気が消失する200年間は人類に全く影響が出ないわけではないとのこと。地球の地磁気は有害な紫外線を防いでおり、わずかでも薄くなれば皮膚ガンのリスクが増大するほど、人類にとっては欠かせない存在で、そうしたリスクは高まるのではないでしょうか。また通信システムや電力網の機能不全、あるいは火災といった被害を及ぼす可能性は十分にあるとのことです。
 最も最悪のケースとしては、地磁気反転によって大陸が移動し、巨大地震や急激な気候変動を誘発し、世界規模の絶滅や荒廃が起きると懸念している学者もいるとのこと。
 地理学者によれば、地球誕生以来地磁気反転は何度も発生したそうで、前述した数百万~1千万年の周期よりも短く、最近では78万年前の石器時代にも確認されているとのことです。
 イギリス地質調査所のアラン・トンプソン氏は、化石など地質学的な手がかりからは、前回の地磁気反転によって惑星規模の災害が発生したという証拠は得られていないと説明しているとのこと。
 地震は別にしても、おそらくは1,000年以内にポールシフトが発生すると予測する学者はいるようです。前述したように、過去160年間で地磁気が大幅に弱まっている事実は確認されており、これが前兆である可能性が指摘されているのです。
 地磁気反転の原因は、地球の液状の外核に含まれ、あたかも小さな磁石のように機能する鉄原子の集まりが反対側に入れ替わることであるとされています。入れ替わった原子が逆側にある鉄に影響するようになった結果、地磁気が反転するというのです。
 ドイツ、ニーメック地磁気観測所のモニカ・コルテ女史によれば、しかしこれは突然の変化ではなく、非常にゆっくりとしたプロセスだというのです。この間、磁力が弱まり、かつおそらくは非常に複雑な様相を見せ、しばらくの間、極の数が増える可能性もあるということです。そして徐々に磁力を取り戻し、地磁気が反転するのではないかと・・・。

地磁気逆転のイラスト

 人類が最大のリスクにさらされるのは、地磁気が最小になったときですが、果たして人類はじめ、種は絶滅してしまうのでしょうか!?
 地磁気が弱いときでも、地球表面は大気によって放射線から守られているから、絶滅することはないだろうとの希望的観測があるのが救いですね。
  先のコルテ女史が言われるのは、現在、私たちが地磁気を見ることも、感じることもないように、地磁気反転の影響はほとんど感じられない可能性が高いとのことです。
 以上は、カラパイアの記事を参考とし、まとめました。
 では、近い将来間違いなく起こるとされる、この「地磁気反転」がなされた場合、風水的にはどのような影響が考えられるでしょうか!?
 風水には、有形の地理地勢より吉凶判断する巒頭風水と、時間と空間(方位)により変化する、無形の氣(理氣)を測定分析して吉凶判断する理氣風があります。風水も他の中国五術と同じく、、陰陽五行理論をベースとしていますが、これら理論の発祥は五千年ほど前とされています。
 そして、後者の理氣風水には、羅経盤という方位測定のツールが必須で、磁南(磁北)を基準とします。羅盤が本格的に用いられたのは中国の唐の時代以降で、まだたかだか千数百年くらいの歴史です。
 ですから、最近では78万年ほどまえに起こったとされる地磁気反転による風水理論への影響の記録は当然なく、あくまでウメサンの個人的見解です。
 理氣風水上、必須なのは、氣の様態を9つに分類した九星で、一白水星、二黒土星、・・・八白土星、九紫火星というように、虚星(架空の星)で名付けられています。そしてご存知のようにこの九星は、飛泊と呼ばれるルートにより、中央と八方位の九つの宮(ぐう)と呼ばれる位置を一斉に移動します。その移動は年単位、月単位、日単位でなされます。
 下図の左は、その飛泊のルートを示したものですが、中央⇒西北⇒西⇒東北⇒南⇒北⇒西南⇒東⇒東南⇒中央というルートです。もし地磁気反転が起こり、磁北極と磁南極が逆転したら、この飛泊ルートはどうなるのでしょうか?おそらく、下図の右にあるように、今までの飛泊のルートとは逆旋し、中央⇒東南⇒東⇒西南⇒北⇒南⇒東北⇒西⇒西北⇒中央となるのではないでしょうか。

九星飛泊図(地磁気反転前後比較)

 この飛泊図はじめ風水の方位図では、地図とは反対に南を上にする慣習がありますが、ウメサンの老師である劉育才老師が何気に、地磁気反転の痕跡だとおっしゃったことがあり、とても印象に残っています。
 九星の巡り方も現状は、年と月単位では陰遁(たとえば2017年は一白、2018年は九紫、2020年は八白・・・、2018年2月は五黄、3月は四緑、4月は三碧・・・)していますが、地磁気反転後は一白、二黒、三碧・・・八白、九紫と陽遁するのではないでしょうか?
 地磁気反転が起こっても、完全に反転するには約200年間かかるということですので、今年起こったとしても、とても生きている間には証明できませんが・・・。
 
 この記事を記しながら、あらためて我々は大きな磁石である地球上に生息しているのだと実感させられました。地球に地磁気に改めて感謝し、生活したいと思った今日のウメサンです。

追伸)
 ウメサンが主宰させていただいている立命塾では、4/21(土)より、第12期立命塾が実践的風水学より開講します。関心ある方はぜひ、化煞風水&三元玄空風水講座をご照覧ください。

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