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辞任必至の朴槿恵大統領スキャンダルを命理学&風水学で考察1

 今月も残り2日間となってしまいました。
 22日に、二十四節気の小雪を過ぎてすぐ、関東では数十年ぶりという積雪を記録し、木枯らしが舞う中、すっかり初冬の装いとなりましたが、本日と明日の2日間かけて、韓国内のみならず日本でも連日マスコミにて報道されている、韓国の朴槿恵大統領スキャンダルについて、考察させていただきます。このブログを更新した29日には、ついに辞任の意向であることを自ら声明されました。
 朴槿恵大統領は、1963年から五期16年に渡り韓国大統領を歴任した朴正煕氏の次女として生まれ育ち、1998年に政界入りしてからは、一時『韓国のジャンヌダルク』とまで言われるほどの人気を博し、ついには2012年の大統領選挙で勝利し、韓国初の女性大統領に就任しました。就任後一時は60%を超える高い支持率を得ましたが、2014年に死者不明者300名を超えるフェリー「セウォル号」転覆事故の救助活動に対する国の杜撰な対応への批判から陰りが見え、今年10月末に発覚した、親友である女性の政治介入事件により、国民全体の辞任運動にまで発展して、ついには支持率4%という、韓国史上最低を記録し、もはや辞任せざるを得ない状況を招いてしまったのです。
 朴槿恵大統領は、1952年2月2日生まれとなっています。今でも陰暦を重視する韓国や中国では、生年月日を陰暦で表す場合も多く、注意が必要です。
 ウメサンがこの業界に入った若かりし頃、ひとりの韓国人男性を四柱推命鑑定したことがありましたが、教えていただいた生年月日をもとに算出した命式により、性格や今までの人生をお話ししても、まったく手ごたえがなく、要するにことごとくはずれていました。よくよく尋ねてみると、陰暦による生年月日ということで、新暦(太陽暦)に変換した生年月日をもとに算出し直した命式により、ようやく的を得た鑑定アドバイスができるようになったという、冷や汗ものの体験があります。朴槿恵大統領の場合は、新暦の2月2日に誕生祝いをされていますし新暦表示で間違いないでしょう。
 命式は下記のとおりです。
生年 辛卯乙 傷官 正官 沐浴
生月 辛丑己 傷官 劫財 養
生日 戊寅甲     偏官 長生
生時 不明
空亡() 申酉
 火土
守護神  丙丁
大運
立運 0歳~1歳 辛丑 傷官 養
第1運 1歳~11歳 壬寅 偏財 長生
第2運 11歳~21歳 癸卯 正財 沐浴
第3運 21歳~31歳 甲辰 偏官 冠帯
第4運 31歳~41歳 乙巳 正官 建禄
第5運 41歳~51歳 丙午 偏印 帝旺 丙は調候用神(守護神)午は調候用神  
     1998年 戊寅 比肩 長生 国会議員初当選で政界入り
                生日干支と同じ⇒「律音」の年で新しいスタートの年
第6運 51歳~61歳 丁未 印綬 衰 丁は調候用神(守護神)
     2012年 壬辰 偏財 冠帯 大統領選挙で勝利
第7運 61歳~71歳 戊申 比肩 病 
               大運天中殺 生日干支と「納音」の十年で、行ってきた結果が揺らぎ、整理し変化する期間 
     2014年 甲午 偏官 帝旺 セウォル号転覆事故
     2016年 丙申 偏印 病 空亡(天中殺)  親友女性の政治介入問題
第8運 71歳~81歳 己酉 劫財 死 大運天中殺
・・・

 朴槿恵氏が国会議員に初当選し、政界入りしたのは46歳になる1998年でしたが、大運干支は丙午で、干支ともに調候され、運氣の良い十年間にあり、またこの年の干支は生日干支と同じ戊寅となる「律音」の一年でした。律音は新たなるスタートという象意を持ち、まさに国会議員として政界入りし、新たな公人としてのスタートでした。
 大統領選挙に出馬し、見事勝利したのは2012年12月でしたが、大運干支は丁未で、調候された十年間にあります。そしてこの年の通変星は偏財で、命式中の傷官と正官の通関神となって正官を強めてくれ、その結果、正官の持つ地位名声運が高められる一年でした。
 セウォル号転覆事故のあった2014年は、大運では第六運に入っており、干支は戊申で、生日干支とは戊申-戊寅の「納音」となる十年間です。すでに調候された20年を過ぎ、大運天中殺期間に突入していました。
 納音は、行き詰まり、衝突、そして整理変化するという象意を持ち、大運天中殺期間は、人生の枠組みが取り払われ、報われなくても誠実に努力苦労してきた人は想定外の成功を納めることができる一方、逆にそれまで好運で、不実なことを行ってきても表出することなく生きてきた人は想定外の失墜を経験することにもなるという期間なのです。
 2014年の通変星は偏官でした。朴槿恵大統領の命式には、正官と偏官があり、いわゆる官殺混雑に一見見えます。官殺混雑は、家庭や仕事上の不安定を意味しますが、朴槿恵大統領の場合、生日の蔵干と生月の蔵干が甲-己の暗合となり、官殺混雑は解消されています。しかし大運や歳運で偏官が巡ってくると、たちまち官殺混雑の凶意が現れてしまいます。この年に起こってしまった韓国史上最悪の転覆事故は、一国の責任者である大統領の命運にも大きなマイナス影響をもたらしました。
 そして今年2016年丙申年は、朴槿恵大統領にとって空亡(天中殺)年です。さらに年干をめぐり、生年干と生月干が辛-丙-辛という一陽二陰の妬合を形成し、妬み嫉みを買う一年でした。
 今年10月末に、親友の政治介入問題が発覚してわずか一ヶ月で、韓国史上最低の支持率まで急降下し、任期を一年以上残して退陣の意向を示さざるを得ない状況になったのは、大運天中殺+大運納音+官殺混雑(2014年)+天中殺(2016年)+妬合(2016年)という、あまり類を見ない運氣が重なる晦氣(かいき)が大きな要因となったと言えるでしょう。

 次回は30日の晦日に、風水学の観点から考察させていただきます。
 

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