4/29 第三日目
8時起床
前日は午前3時過ぎまで、歓迎会がありましたが、9時過ぎには、劉老師が霊園として点穴された地を見に行かせていただけるということで、8時には起床しました。実際には5/1に陰宅実習が予定されているのですが、先駆けて来た我々4名は、実習地とは違った地を見せていただけるということで、睡眠不足ではありましたが、前日の氣のマッサージが良かったのか、ココナッツパワーが効いたのか、2日酔いもなく、割とすっきりと起きられました。
洗顔、出発の準備の後、8:30くらいから、リビングスペースにて飲茶の朝食をいただきました。
劉老師は、半熟のゆでたまご3個をかきまぜただけの朝食でしたが、朝はいつもそうされているとのことです。老師のパワーはこの慣習にもあったのです!
9時半頃 霊園へ出発
昨日と同じワンボックスカーに乗って、霊園に向けて出発しました。
10時半頃 霊園近くの道教の寺院に寄る
譚公仙聖という道教の寺院に、先祖代々から伝わる独特な占断法を行う断易の達人がいるということで、そこで占っていただくために寄りました。
その道士は40歳ちょっと前くらいの方で、TシャツにGパンというラフな出で立ちでした。劉老師もいつもTシャツに作業ズボンという出で立ちですが、お二人とも、外見や形式に囚われない自由さ、そして極めし者の落ち着きあるオーラを感じ、老子の説く無為自然の一端を感じました。
4名全員が占断していただくこととなりました。
先ずウメサンが椅子に座って道士と対面し、生年月日ならびに占的を尋ねられ、道士は鑑定紙に必要事項を記入しました。ウメサンの占的は、今年の運勢即ち身命占にしました。その後残りの3名も順番に対面し、同様に行われました。道士は書かれた4枚の紙を持ち、祭壇(一番上の画像参照)の前に行き、しばし祈祷をされてから、擲銭(※1)をされました(上から二番目の画像参照)。爻が示される度に鑑定用紙に爻を記入し、1名ずつ順番に卦を立て、6×4=24回擲銭されて、4名全員の易卦を立てられていました。4名全員の易卦を一気に立てるとは合理的でもありますが、また驚きでもありました。
その後道士は鑑定する席に戻り、しばし占断する時間をほしいということで、我々はその間劉老師の提案で、『聖籤支附籤筒』(※2)による占いをすることになりました。
祭壇の前に正座をし、『聖籤支附籤筒』には上部が塗られた竹の棒が60本入っていますが、筒を両手で持っって、先ず黙祷しながら何を占うかを心の念じ、それから両肘を支点として筒を縦にゆすります(左画像参照)。ゆすっているうちに、1本だけ徐々に上に出てきて、床に1本落ちるまでゆすり続けます。
1本落ちたら、陰陽を表す2個の半月型をした木製の聖杯を両手で持って床に投げ、表裏、すなわち陰陽となったら「勝杯」と言って、出てきた1本が天の承認を得た籤(くじ)なのです。もし表表、裏裏である場合は、最初から、すなわち筒を振るところからやり直しです。
ウメサンの場合、大変難儀し、冷や汗をかきました。最初渡された筒では、なかなか1本が出て来ず、やきもきした劉老師が、別の筒を持ってきて下さいました。この筒でゆすると、1本がだんだんと上に出て来て、ようやく床に落ちましたが、次の段階の聖杯投げでも難儀しました。なかなか陰陽の勝杯が出ず、なんと6回目にようやく勝杯が出ました。
落ちた棒の下部に数字が書かれているのです。
寺院の横には細かく仕切られた棚があって、その一区画毎に1~60の数字が記されており、各々文章の書かれた小さな用紙が入っています。
落ちた棒に書かれている数字の用紙に書かれている文章が、占った内容の答なのです。
籤(用紙)の文章形式は、寺院により様々なようですが、この寺院においては、中国史上の英雄達の史実を例えとして書かれていました。
ウメサンの占的と、与えられた籤の内容は何ですかって?
それは個人情報としてご勘弁をm(__ __)m チョットだけお話すると、三国志で有名な曹操に例えられて書かれていました。
みんなで順番に『聖籤支附籤筒』による占いをしている間に、断易による占断結果が出たということで、ウメサンから順番に席について、説明を受けました(左画像参照)。用紙には中国語にて占断内容が書かれていましたが、各月毎に分けて書かれていることに感心しました。
詳しい占断内容は控えさせていただきますが、大まかにはウメサンの断易知識で理解できました。しかし応期(※2)となる月だけでなく、全ての月毎に断じている点に関心し、今後の研究材料とさせていただくこととしました。
4名全員が占断結果の説明を受けた後、再び車に乗って、イザ、劉老師が霊園として点穴されたという地へと向かいました。
以上で第三日目午前(前編)終了。
第三日目午後(後編)へと続く!
※1 擲銭・・・「てきせん」と読む。一般的には3枚の古銭(清朝時代の乾隆帝古銭を使用することが多く、今回使用された古銭もそうであった。)を両手につつんでよく振り、机上に落として陰陽を読み、6回行って六つの爻を出して大成卦を得ることができる。表表裏なら陰、裏裏表なら陽、全部裏なら老陰、全部表なら老陽となり、老陰は陽へ、老陽は陰へ化爻する。今回の寺院の道士もそうであったが、本物の亀甲の中に古銭を入れて振る場合もあり、パフォーマンス的にもその方が神秘性がある。もっとも本物の亀甲はワシントン条約に反するため、なかなか手に入らないので、人工で鋳られた銅製の亀甲を使う人も多い。(上記画像は、道士が使用していた本物の亀甲と乾隆帝の古銭3枚)
※2 聖籤支附籤筒・・・「せいせんしふせんとう」と読む。中国式のおみくじ。
※3 応期・・・占ったことの吉凶が実現する時期のこと。
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