甲子園の第91回全国高校野球選手権大会は、24日決勝が行われ、10対9で日本文理に競り勝った中京大中京高校の優勝で幕を閉じました。野球は10対9の試合が最も面白いと言われていますが、すばらしい試合だったようですね。(ウメサンは鑑定中だったため見れませんでした・・・残念!)
まだ春夏合わせて優勝のない新潟県には家内の妹家族がいることもあり、個人的には日本文理に優勝してほしかったのですが、球史に残る決勝戦、すばらしい準優勝ですね。
今大会最も注目された選手は、20年に一人の逸材とも言われている花巻東高校の菊池雄星選手です。なんと球速155km/hを今大会で計測したというのですから、すごいですね。
その菊池投手を擁する花巻東は、今大会の優勝候補筆頭でしたが、準々決勝で菊池投手が背筋を痛め、残念ながら準決勝で優勝した中京高校に敗れてしまいました。
菊池投手は、平成3年6月17日生まれですが、
年干支は辛未
月干支は甲午
日干支は戊午で、空亡が子丑です。
彼にとって今年(2009年、己丑年)は空亡期(天中殺期)であり、かつ月干支とは干合支害で、宿命的には良い年ではありません。
実際春の大会では準優勝、今大会では背筋を痛め、本来持っている力を発揮し切れずに準決勝で敗退となりました。
しかし空亡期と言っても、必ず凶現象が起こると算命学では断言していません。
空亡期前に人知れず努力したり、徳を積んでいた人は、空亡期(天冲殺期)に大ブレイクすることがあります。(最近ではエドはるみさんが良い例です。)
逆に空亡期前、欲望に任せた自己中心な生き方をしてきた、つまり不徳を積んでいると、やることなすことがうまく行かず、大変な2年間を過ごすこととなるのです。
すなわち誰しも12年に2年は廻る空亡期は、空亡期前の生き方に対する天の審判の期間であると言えるのではないでしょうか!?
それでは菊池投手に対して、天はどのような審判を下したのでしょう?
一見、優勝候補の筆頭で、ばったばったと三振の山を築く活躍を期待された菊池投手にしては、準決勝で敗退したし、怪我もしたし、本塁打も結構打たれて評判倒れのような評論もされ、やっぱり天中殺の悪い現象化がされたと判断することもできます。
しかし菊池投手が注目されたのは、今年の3月の春の大会での活躍からで、そうした意味ではそれまでの努力が、空亡期に実り、甲子園に春夏連続出場でき、メジャーからも注目される活躍ができたと言えるのではないでしょうか?
空亡期に一世風靡すると、全てを出し切ってしまい、一発屋で終わってしまいがちですが、菊池君の場合は、完全に燃えきることはなかったので、空亡明けの来年以降、すなわちプロでの大活躍を期待できると感じました。
そう確信が持てたのは、読売新聞の第一面にあるコラムを読んだからです。
下記がその記事です。
8月19日付 編集手帳
ドイツのソプラノ歌手エリカ・ケートさんは言語の響きや匂(にお)いに敏感であったらしい。歓談の折に語った比較論を「劇団四季」の浅利慶太さんが自著に書き留めている◆イタリア語を「歌に向く言葉」、フランス語を「愛を語る言葉」、ドイツ語を「詩を作る言葉」と評した。日本語は――浅利さんの問いに彼女は答えたという。「人を敬う言葉です」(文芸春秋刊「時の光の中で」)◆一昨日、甲子園の高校野球中継で実例に接した。横浜隼人(神奈川)戦に完投した花巻東(岩手)菊池雄星投手の勝利インタビューである◆「これまでも練習試合で対戦し、ずっと横浜隼人のようなチームになりたかった。きょう勝てて、少し近づけたかなと思う」。選抜の準優勝投手で、屈指の左腕で、文句なしの快投を見せた直後で、多少の大口は許されるだろうに、この言葉である◆じつを言えば小欄は郷土の代表、横浜隼人を応援していたのだが、負かされた悔しさはどこかに消えていた。言葉は、人の心を潤す魔法の水だろう。折しも列島は選挙一色、激戦のなかでも「人を敬う言葉」は忘れずにいて欲しいものである。
花巻東高校の佐々木監督は、二回戦で対戦した横浜隼人高校の水谷監督のもと、10年前までコーチをされていたということで、試合前から“師弟対決”と注目されていました。読売新聞の編集長と同じくウメサンも神奈川が郷土ゆえ、横浜隼人を応援していたのですが、菊池投手の試合後のインタビューにおける言葉を通じ、敗者を心から称えることのできる、若干18歳とは思えないその人格に、素直に脱帽せざるを得ませんでした。
準決勝で敗退後、佐々木監督は菊池投手に次のような言葉を贈ったそうです。
「ボールは速く、身体能力もすばらしかったが、それ以上に人間的な能力が高いすばらしい生徒でした。」
菊池投手もすばらしいが、教え子をそう評することのできる先生もすばらしいですね。
空亡期は、試練を甘受できれば精神面で大きく成長できる期間でもありますが、菊池投手は怪我を通じて、精神的にもさらに成長することができるにちがいありません。
メジャーか日本のプロ野球か、どちらにしろ空亡の明ける来年以降の活躍がとても楽しみです。
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