風水学 擇日

知床遊覧船沈没事故を風水学的に考察Ⅰ

知床遊覧船沈没事故を風水学的に考察Ⅰ

 深緑の5月も下旬、昼間は25度を超え、拙宅の庭では淡い紅色の薔薇に続いて深紅の薔薇が開花し、初夏の訪れを知らせてくれています。

深紅の薔薇

さて今回は、4月23日に起こった「知床遊覧船沈没事故」について、風水学的にその遠因を考察させていただきます。乗客乗員26名のうち14名が亡くなり、12名が行方不明という、大変な水難事故でした。
本年は五黄中宮の年ということで、大きな天災人災が起こりやすい憂いがありますが、ロシアのウクライナ侵攻に引き続き、大きな人災となってしまいました。
五黄中宮年である本年の運勢については、
2022年の運勢と風水対策1『検証と予測』
2022年の運勢と風水対策2『2022年改運風水』
を参照ください。
それでは、犠牲になられた方々のご冥福を心より祈りつつ、投稿させていただきます。

先ずは考察Ⅰとして、擇日の観点で検証させていただきます。
運営会社の正式な法人名は「有限会社知床遊覧船」ですが、会社の沿革は、法務局の登記情報と国土交通省のHPより、次の通りです。
設立年月日    平成13年3月16日 「有限会社つり船遊覧船」名で登記
許可年月日    平成13年7月6日旅客不定期航路事業(海上運送法第21条第1項)
変更登記     平成17年4月8日 有限会社知床遊覧船へ社名変更登記
社名変更届出   平成17年12月15日 有限会社知床遊覧船へ社名変更の届出
代表権変更登記  平成28年5月9日 桂田精一氏が代表となる
本店移転変更登記 平成28年6月30日
北海道網走市呼人174-10から北海道斜里郡斜里町ウトロ中島125へ移転
代表権変更届出  平成29年4月7日

風水学においては擇日法を通して、地鎮祭や着工、入居、開所などの重要行事は、吉日時に開始することを重要視しています。以上の行事は建築や移転に関する行事ですが、そのほか、入籍の届出や、会社設立登記、本店移転登記、代表取締役変更登記、省庁への届出なども、吉日時にすることをお勧めしています。
有限会社知床遊覧船の沿革の中では、平成17年4月8日の有限会社知床遊覧船(現在の社名)への社名変更登記以降、特に現代表の桂田氏が関わる平成28年以降が強く関わってきます。
当塾門人に限定配布する擇日アプリにて、吉凶を検証してみましょう。
先ず、社名変更の登記をした平成17年4月8日です。

2005.4.8 擇日アプリ画像

この日は、月支と日支が冲となり、月の周期による陰暦をベースとする烏兎擇日法では「月破大耗」という凶日です。月支と日支が冲であっても、太陽暦をベースとする玄空大卦擇日法では、天干も剋関係となる「天戦地冲」でなく吉日であれば用いることができますが、玄空大卦擇日法で合十課式などの吉日でない場合、「月破大耗」は避けなければなりません。この日は残念ながら、玄空大卦擇日法でも吉日ではありません。

平成17年12月15日に国土交通省へ届け出ています。

2005.12.15 擇日アプリ画像

この日は烏兎擇日法で金星日となり、烏兎日に次ぐ吉日とされています。玄空大卦擇日法としては、前代表の生年月日が不明の為わかりません。

次に現代表の桂田精一氏が代表となる変更登記がなされた平成28年5月9日はどうでしょうか?

2016.5.9 擇日アプリ画像

この日は烏兎擇日法では太陽日(烏日)の吉日です。玄空大卦擇日法でも凶日ではありませんが、網走の法務局への届出時間がもし酉刻(網走時間で16:20~18:19)ですと、日と時そして生年生日と時がトリプルで天戦地冲となってしまいます。たとえ烏兎日と言えども、天戦地冲となる年月日時は凶時となります。
そして翌年の平成29年4月7日に、国土交通省へ代表権変更の届出をしています。

2017.4.7 擇日アプリ(桂田精一氏)

この日は擇日的に大いに問題があります!生年と生日が年干支と天戦地冲となり、さらに生月と日干支も天戦地冲となり、トリプルの天戦地冲で、大凶です!!

時系列は上記からさかのぼりますが、平成28年6月30日に、本店を網走市から、桂田社長が経営する宿泊施設「しれとこ村」がある斜里郡に移転登記をしています。

2016.6.30 擇日アプリ(桂田精一氏)

この日は烏兎擇日法では土星日で凶です。
天元烏兎経によれば、
「土星原来是惡星、生災作禍太無情、水火刀兵一齊至、時日逢之悪事生。土星犯着退財多、禍事多端奈若何※、瘟疫瘡疽(おんえきそうそ)時見血、先防小口及公姿。」
※奈若何;いかにすべきか、どうしようもない
とあります。
訳しますと「土星は元々悪星であり、無情で災禍を呼ぶ星である。知らずとは言え土星の日時を使えば、水害、火難、事故など様々な不幸が一斉にやって来る。また財神に見放されたかのように財は退き、禍が次から次へと起こり、疫病や腫物に見舞われあげくは血を見る。従って子供や年寄りの健康には特に気をつけること。」
となり、水難、火難、事故の憂いがあることが明記されています。観光事業としては、土星も重要行事は避けるべき日なのです。

国土交通省のHPによると、昨年も下記のような事故があり、指導したと記載されていました。
令和3年5月15日 旅客船「KAZU Ⅰ」が乗客19名を乗船させて航行中、漂流しているロープの塊に船首が接触し、乗客3名が軽傷
令和3年6月11日 旅客船「KAZU Ⅰ」が乗客21名を乗船させて航行中、浅瀬に乗り上げたが、負傷者等はなく、自力航行により帰港
そして・・・
令和4年4月23日旅客船「KAZU Ⅰ」海難事故発生 14名死亡12名行方不明

重要行事を凶日に行ったことだけが、こうした大惨事の原因になるわけではありませんが、、本店移転などの重要行事のいくつかが凶日に重なると、少なくとも凶事を引き起こす引き金、遠因になると、風水学は教えています。

次回は考察Ⅱとして、巒頭(らんとう、目に見える地形、樹木などの自然物、電信柱や道路や建物などの人工構造物が住民に与える影響)と理氣(時間と方位により変化する氣)の2点から考察させていただきます。巒頭と理氣の両方が凶に重なると凶事が起こる確率が高くなりますが、実は本店登記をしている「しれとこ村」がそうなってしまっていました。考察Ⅱで詳述させていただきます。

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