昨年11月にカンボジア国籍を取得し、別府大分マラソンでカンボジア内定基準である2時間31分以内という基準を見事クリアし、晴れてロンドン五輪マラソンのカンボジア代表に決定した猫ひろしさん、おめでとうございます(パチパチ!!)
ネット上などでは、
「芸能人がふざけて五輪に出るのは真剣に競技に打ち込んでいる選手に失礼!」
「目立ちたいだけではないのか!?」
「カンボジア政府との裏取引があったのでは?」
などの批判的な意見も多く見受けられますが、一方では、
「短期間の中で、よくぞ2時間30分台まで記録を伸ばした!」
「両国の懸け橋となって!」
など賛否両論の批評、意見が飛び交っていますね。
ウメサンの率直な感想は、「小柄なのにたいしたもんだ!不断の努力と決断により、きっと天運をつかみとったんだろうなあ!!」という思いでした。
猫ひろしさんは1977年8月8日生まれです。
命式は下記のとおりです。
生年 丁巳戊 比肩 傷官 帝旺
生月 戊申戊 傷官 傷官 沐浴
生日 丁酉辛(※) 偏財 長生 ※通常の四柱推命ですと蔵干は「庚」で蔵干通変星は「正財」
生時 不明
空亡(天中殺) 辰巳
大運
21~30歳 乙巳 偏印 帝旺 大運天中殺期
31~40歳 甲辰 印綬 衰 〃
歳運
2011年 辛卯 偏財 病 天戦地冲(生日干支と)
2012年 壬辰 正官 衰 空亡(天中殺) 天地徳合(生日干支と)
猫さんは傷官正格で、傷官が大過しており、表現本能、伝達本能が強い命ですね。芸人はまさに天命と云えます。ただし傷官大過は、事故、怪我の暗示があり、また人間関係の不和、特に上司とぶつかりやすい傾向があります。ウメサンも傷官格なんですが、サラリーマンには向かず、一匹狼的な仕事ですと、能力を発揮できる特徴があります。まさにマラソンレースに適した命だと言えるでしょう。
また、辰巳空亡(天中殺)で、21歳からの20年間、大運天中殺期に入っています。
大運天中殺期は思いもよらぬ大発展する人と、逆に思いもしなかった苦難を味わう人と、両極端に分かれる期間ですが、猫さんは前者のようです。おそらく大運天中殺期に入る前の16歳~20歳は、傷官ゆえにいろいろと精神的、実体的な苦労をしてきたのではないでしょうか。
猫さんは2003年(26歳)にお笑い芸人としてデビューし、ピン芸人として2005年(28歳)くらいから頭角を現し始め、2007年に自分より身長が20cmほど高い一般女性と結婚、そのときの結婚会見で「猫の飼い主が見つかりました。」と語ったとのこと、さすがお笑い芸人ならではの挨拶ですが、普通人なら背が低い(猫さんは147cm)ことにコンプレックスをいだきやすいものですが、それを甘受し、そして逆手にとってセールスポイントにしているところに感銘させられました。
マラソンは2000年(23歳)くらいから、バラエティー番組に出て挑戦し始め、フルマラソンは2008年初挑戦後、年々記録を更新されています。
その経過を見ると、下記のとおりです。(参考文献;Wikipedia)
2008年 東京マラソン 3時間48分57秒で完走。
2009年 東京マラソン 3時間18分52秒で完走。
2010年 東京マラソン 2時間55分45秒で完走(全完走者中326位)。 開催前に3時間以内での完走を目標とし、この目標を達成しなかった場合に芸名を本名の“ 瀧﨑邦明 ”に戻すと宣言していたとのこと。
2011年 東京マラソン 2時間37分43秒で完走(自己ベストを更新)。
2012年2月5日 第61回別府大分毎日マラソン 2時間30分26秒で完走(自己ベストを更新、全完走者中50位)。北京オリンピック・カンボジア代表のヘム・ブンティンの2011年シーズン最高タイム2時間31分58秒を上回る記録を出したため、カンボジア代表内定の基準とされている2時間31分台をクリアした。
そして・・・
2012年3月26日 カンボジア代表決定!
それにしてもフルマラソンを開始してからまだ4年、記録を1時間18分以上も縮めるとは、すごいですね!!
芸人をしながら、それは陰で相当の練習を積み重ねてなければ、とてもできないことですね。頭が下がります。
2011年にカンボジア国籍を取得していますが、この年は生日干支と、丁酉-辛卯の天戦地冲の年でした。天戦地冲は文字通り、天も地も衝突し、己の欲で行うことはうまくいかない暗示がありますが、大運天中殺期の運気の中、誰もが思いもよらないカンボジア国籍取得という超裏ワザで、見事に乗り越えたのだと感じます。カンボジア政府はじめ周りの要請があって、その流れに従ったのでしょうが、おそらくかなりの心の葛藤があったと思います。
カンボジア国籍になったことに対し、かなりの批判もありますが、日本国籍を捨て、カンボジア国籍にするということは、当人しかわからない葛藤があったはずです。おそらく家族親族はじめ、周りからの反対も多かったのではないでしょうか?
明くる2012年壬辰年は、打って変わって生日干支と、丁酉-壬辰の天地徳合の年で、まさに天地の氣が交合し、数年前にはご自分ですら、そして誰しも予想だにしなかった、ロンドン五輪マラソンのカンボジア代表に決定という慶福を得るに至りました。
なお2012年は空亡(天中殺)です。算命学では、天中殺は決して凶ではなく、うまく使うことができれば、一世風靡も夢でないとしていますが、まさに猫さんは、大運そして歳運両方の天中殺をうまく使い、世間の注目を浴びる栄誉を得ることができたのだと思います。
今のタイムでは勝負にならないなど、批判も多いですが、その批判を甘んじて受け入れている猫さんには、本番までさらに練習して、ロンドンで自己記録を大きく更新し、カンボジア国民と日本国民に夢と希望を与えてほしいと切願します。
補足)
2012年壬辰年は正官の年で、四柱推命学的には大過している傷官をひとつ間引きすることとなって吉とします。
大運は印綬で、財官印の三宝が揃う吉年でもあります。
なお算命学では、天中殺を利用しての一世風靡は、天中殺期だけのもので、いわゆる一発屋となるとしますが、それはそれで人生、一瞬一発であったとしても、光り輝くときがあるというのも、すばらしいことと思います。
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