阿部元首相銃撃事件を命理学にて考察
さて今回は、安倍元首相が銃撃されて逝去されてから49日が経過しましたので、どうしてこのような衝撃的な事件が起きてしまったのか、命理学の観点から掲題について考察させていただきます。
一国の元首相が手製の銃で狙撃されるという、現代史でも稀で衝撃的な事件でしたが、事件の詳細は今更言及するまでもないと思いますので、早速先ずは山上徹也容疑者の命式から考察します。
山上容疑者の元命は正財で、財星が大過している「正財破格」です。
正財星は、社会人として最も標準的な星とされ、誠実で真面目な性格でコツコツと働いて財を得ますが、大過(3つ以上)して破れると、入るより出ていく方が多くなります。
命式原局をクローズアップして、さらに詳しく見てみましょう。
生月柱の通変星は、印綬と正財の並びとなっています。
印綬は正財より剋されますが、印綬は母を意味し、母を剋する暗示があります。
生年干の庚と生月干の乙は干合して「辛」を生じ、辛の通変星は「正財」です。
さらに生年支-生月支-生日支が申-酉-戌と酉を中心にして十二支順に並び「金方合」を形成しており、生月支の酉を強力に強めています。この強化された酉の蔵干が辛で通変星は正財です。
もともと正財がふたつ、偏財がひとつあり財星が大過していますが、さらに庚-乙の干合、申酉戌の金方合が加わり、正財は度を過ぎて強くなっており、母を意味する印綬に対する剋の作用は尋常でなくなる憂いがあります。
また、月支の酉の十二運星が「死」で、この星はとても純粋なのですが、方合により強化されているため、ややもすると思いつめやすく、死をも辞さない行動をなすこともあります。
山上容疑者の大運(十年運)ですが、最初の命式画像をクリックして見てください。
41歳の現在は第4運(2020.1.10~2030.1.09)己丑 傷官運にあります。傷官の運気にあるときは、吉面に出れば己のスキルを高め、学業業績をあげることができますが、凶面に出ると、対人関係でぶつかりやすく、その名のごとく官(女性なら夫、男性なら地位名誉)を傷つける結果となります。
また第1運の干支が生日干支とおなじ丙戌で、こうした場合壮年老年期に来る大運天中殺が、青年期の第3運、第4運に早まります。山上容疑者の場合は、89歳~109歳が本来の大運天中殺ですが、第3運、第4運に移行して、29歳~49歳が大運天中殺期となり、41歳の現在はまさに大運天中殺の真っただ中にあります。大運天中殺期はまるで大貧民というゲームのごとく、良くも悪くも思いもよらない極端な事象が起こりうる20年の期間なのですが、まさにその大運天中殺期に起こしてしまった衝撃的事件だったのです。
次に安倍元首相と山上容疑者の相性から考察します。
山上徹也容疑者の生年月日は、ネット上に拡散されている情報によります。
四柱推命による相性診断にはいくつかの要素がありますが、大きな影響をもたらす以下の3要素を見てみましょう。
①生日干支関係
②月支元命関係
③生年干関係
先ず①の生日干支関係が、安倍元首相が庚辰、山上容疑者が丙戌で、天干が火(丙)剋金(庚)、地支が辰⇔戌の冲となり、天も地も衝突する『天戦地冲』という大凶関係となっています。
次に②ですが、月支はどちらも酉で、酉同士は『自刑』となり、ぶつかりやすい関係です。
さらに月支に内蔵する通変星は、安倍元首相が敗財、山上容疑者が正財で、敗財が正財を剋する関係にあり、②も凶関係です。
③ですが、生年干支は安倍元首相が甲午、山上容疑者が庚辰で、生年干同士は金(庚)剋木(甲)で凶関係です。
相性を見る要素は他にもありますが、大きな影響をもたらす3要素とも衝突または剋する関係で、相性としてはかなり悪い関係になります。
最後に、事件の起こった2022年7月8日午刻(11時~13時)を、擇日法で考察します。
ウメサンは吉日時選びとして、玄空大卦擇日法と天元烏兎擇日法を使用していますが、この日時は、年支-時支-日支が寅-午-戌の三合火局となり、とても火が強いときでした。
また天元烏兎擇日法で見るとこの日時は、羅睺日さらに羅睺時でした。羅睺※は虚星(架空の星)ですが火星の餘気とされ、五行の火が強いときとなります。
山上容疑者の生日干は丙(ひのえ、陽の火)ですが、三合火局でとても火である丙を強めています。いい意味で強めるのであれば良いのですが、この日時は羅睺日羅睺時という大凶日時で、銃が火を噴く狙撃という最悪の形で現象化してしまったのだと考察しました。
もともとは母親が信仰していた宗教団体の教祖を標的としていたようですが、なぜか少なからず団体との関わりがあった安倍元首相に標的を替えたのは、命理学的にみれば、最悪とも言える相性関係も遠因のひとつと考えられます。
そして事件の起こった日の前日に安倍元首相の演説予定が長野県から奈良市急遽変更になったこと、数人のSPや警察官がいたにもかかわらず、応援演説をする安倍元首相の背後に迫る山上容疑者を認知できなかったことなど、普通ではありえないことですが、三合火局と羅睺日時が相俟って、生日干「丙」の山上容疑者に引き寄せられるかの如く、まるでブラックホールのような場が築かれて、残念ながらこうした銃撃殺人事件に帰結してしまったのではないかと考察しました。
安倍元首相に関しては2年前に、コロナ対策で、やることなすこと裏目に出る安倍首相を命理学と風水学にて考察にて、命理学と風水学で考察していますので、参照いただければと思います。
その記事で、2020年9月21日の66歳の誕生日から新たな十年運に入り、それまでとは全く異なった人生を歩む運勢であることを記述しました。ひょっとしたら政界を引退するのではないかとも記載しましたが、命理学的にはそうあるべき運勢だったと思います。安倍元首相は潰瘍性大腸炎という難病をお持ちでしたので、首相という大激務で病状も良くなかったようですから、もしも安倍元首相が、療養のためにも一端でも政界を引退していれば、このような事件にまきこまれることはなかったかもしれません。今となってはそんな回想は意味がないことですが・・・。
安倍元首相の国葬に対して反対意見も多いですが、国葬に値する業績をあげた首相だったとウメサンは思います。ぜひ9月27日の国葬は、安倍元首相に感謝と安寧の祈念をもって、送り出そうではありませんか。
※羅睺(らごう)
羅睺悪毒不堪(かん)言、青春年少哭皇天、犯着刀槍并(へい)水火、官非鼎鑊(ていかく)禍連連。
羅睺のひどさには言葉がでない。若い時は天に慟哭するほど辛く、その後も事件事故に巻き込まれたり、水難火難と絶えることはなく、遂には釜ゆでの刑に処されたり、禍が次から次へと続く。
(天元烏兎経直解より)
追伸
9月24日開講『第16期立命塾実践的四柱推命学講座』募集中です。
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