敷地の弥盛地(イヤシロチ)化と玄空大卦法による池をはじめとした庭園造営で福岡に出張しました
10日は、方位の基点となる太極、来水となる井戸掘削ポイント、三つの池の注入口、排水口、去水となる水路への排水口の各ポイントに、マーキングする作業を、羅盤とトランジットを使用して行いました。
64卦方位を使用する玄空大卦法※1による実測ゆえ、5,625度毎という精緻な作業です。私も風水師という職業柄、25年前に測量士補の資格は取りましたが、もう何年も、羅盤以外の測量機器を使用していなかったので、帯同してくれた立命塾門人の安藤先生がトランジットを扱ってくれ、大変助かりました。
玄空大卦法は龍山向水※2のフォーメーションにて、吉格を形成するように方位の基点となる地点(太極)を取るのですが、今回は最大吉格とされる『三元不敗格※3』が形成された庭園の造営を目指しています。
数十cm移動するだけでも、目指すフォーメーションにならないので、この太極となる地点を取るのに、3時間ほど費やしてしまいました。
方位の基点となる太極が定まれば、あとは来龍をゼロ点として、トランジットにて精密に測量し、十数本の杭を打って、来水、去水となる井戸掘削点、池の注水口と排水口、水路への排水口の位置取りをしました。
烏兎吉日となる11日は太極部に、120cm×120cm×120cmの穴をユンボで掘削し、800リットルの炭、風水の鎮め物をして、人工的に龍穴を造作しました。
当日は曇天で、工事前は時折、雨がぱらつきましたが、太極部の埋設時には不思議と太極部上空だけ雲が割れて陽が射し込みました。玄空大卦擇日法の吉日時に開始すると、こうした天象がよくあります。
宿泊施設は、クライアントが予約くださった二日市温泉の大丸別荘でしたが、温泉で疲れを癒すことができました。
緊急事態宣言中で、残念ながらアルコールは出ませんでしたが、懐石料理も大変美味で、英気を養うことができました。
今後は、吉日時を待って井戸掘削、池造営、流水路工事、ガゼボ※4建築と、実際の風水工事になります。
註)
※1玄空大卦法
大卦とは大成卦の略で、八卦を上下に組み合わせた64卦のこと。玄空大卦法はこの64卦方位(画像の第9層)を使うが、各卦は卦氣と呼ばれる玄空五行(画像の第8層)、卦運(画像の第10層)を持ち、それをもとに、陽宅陰宅の坐向や水口などを定める。また、年月日時の干支を易卦に変換し、吉日時をえらぶ。
※2龍山向水
龍;来龍のことで、大地の氣の流れ
山;坐のことで、陽宅陰宅の坐
向;陽宅陰宅の向き
水;来水(水流の出発点)、去水(水流の終点)
※3三元不敗格
三元とは60年ごとの上中下の元を指し、合わせて180年となる。そして上元は一運二運三運、中元は四運五運六運、下元は七運八運九運と、各20年の運を持つ。現在は第八運(2004年~2023年)だが、通常は吉格と言えども、その恩恵は20年間に限られる。しかし三元不敗格はその名のごとく、180年に渡り不敗、即ち繁栄を約束される陽宅陰宅ということになる。三元不敗格には八種類ある。
※4ガゼボ
日本的には「東屋」のことで、庭園などに休息・眺望などのために設けられることが多い。
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